僅かな売上の差が大きな利益の差に!損益分岐点分析の活用で収益体質の改善を図る[企業経営情報]大阪市 日新税理士事務所

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企業経営情報一覧僅かな売上の差が大きな利益の差に!損益分岐点分析の活用で収益体質の改善を図る
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損益分岐点分析で自社の問題・課題を浮き彫りにする
損益分岐点の理解と活用で幹部社員の意識と行動が変わる
厳しい経営環境が続く中、企業は必死の努力で利益を捻出しようとしています。
社員も、 売上を上げることやコストを下げることに真剣に取り組んでいます。
しかし、残念なことに値引きに対する意識は非常に希薄で、「1%の値引きをしても、1% 利益が減るだけ」という程度にしか認識されておらず、担当者に値引きの権限が委ねられている企業が多くみられます。
管理会計の知識が少しでもあれば、「値引きした金額そのものが自社の利益の減少額である。」ということを理解することができます。
経営者からよく「うちの社員は商売が下手だ!」「うちの社員は利益に対する意識が低い!」という言葉を聞かされます。
しかし、こうなってしまうのは必然なのです。
収益の構造やいくらが値引きの限界なのか、いいかえれば損益がゼロとなる損益分岐点も知らないからです。
特に、幹部社員、管理職にはこの損益分岐点の考え方が必要不可欠の経営知識となります。
この知識を身につけると、「個別商品の値引きに対する意識」「年度の部門目標の組み立て」「部下に対する指導」が大きく変わります。
たかが損益分岐点と思われるかもしれませんが、これからご紹介する活用法から、その重要性がご理解いただけると思います。
稲盛和夫著「アメーバ経営」より
損益分岐点(BEP)分析の基本手法を理解する
(1)損益分岐点とは
損益分岐点とは、「売上高と費用の額が一致する点(売上高)であり、利益がゼロ(利益も損失も発生しない)になるポイント」のことをいいます。
これは管理会計用語であり、英語では Break Even Point といい、省略してBEPなどと表現されることもあります。
直訳すれば「勝敗の分かれ目」といった意味となります。
損益分岐点とは
(2)損益分岐点分析の前提となる固定費、変動費の考え方
企業活動を行う上で不可欠な費用は、固定費と変動費に分けることができます。
決算書では、費用を固定費・変動費に分ける必要はありませんが、収益性を見極め、利益をコントロールするための「損益分岐点分析」では、全ての費用を「固定費」と「変動費」に分 解する必要があります。
利益をコントロールするには、損益分岐点を算出し、「利益を得るためどれだけの売上高が必要であるか」をシミュレーションする必要があります。
損益分岐点計算を用いると、売上高の増減により利益がどう変わるか、同じ売上高で利益率を上げるにはどの程度コス トを抑えればよいか、ということも確認できるのです。
(1)固定費
固定費とは、売上に関わらず一定額かかる費用のことです。
次のようなものが、固定費に分類されます。
固定費に分類される費用
(2)変動費
変動費とは、事業活動に必要な原材料などの原価に相当するもので、売上の増減によって変わる費用のことです。
次のようなものが変動費に分類されます。
変動費に分類される費用
分母は戦略的課題、分子は経営管理的課題
(1)損益分岐点売上高計算式の解説
損益分岐点売上高の計算式は、分母に限界利益率、分子に固定費が乗ります。
組織に対する考え方
売上高は、ゼロからスタートして増えていきます。
固定費は、売上に関係なく固定的にかかる費用ですので、一定金額で横に伸びる線になります。
変動費は、固定費に上乗せされる形で、売上に連動して加算される費用になります。
「固定費+変動費」である総費用線と売上高線の交点が、損益分岐点売上高ということになります。
(2)分母は戦略的課題
限界利益率を決定する要因には、次のような事項があります。
限界利益率を決定する要因
これらの事項は、極めて経営判断的な事項であり、経営トップや幹部クラスによって決定されるべき重大な戦略課題となります。
分母の責任は経営層にあるといえます。
(3)分子は経営管理的課題
分子の固定費についても、人件費や教育費、設備投資に関する減価償却費のような、戦略的事項も含まれます。
しかし、多くの部分は現場レベル、管理職レベルでも削減可能な費用が多分に含まれています。
例えば、水道光熱費や事務用品費、図書費などです。
したがって、分子は全社で 取り組むことができる経営管理的課題ということになります。
(4)損益分岐点比率と経営安全余裕率
損益分岐点売上高分析に関連して、損益分岐点比率と経営安全余裕率という指標があります。
次の式から求めることができます。
損益分岐点比率と経営安全余裕率
年度経営目標は損益分岐点から逆算方式で設定する

従来型積み上げ方式の経営目標では利益は出せない
経営計画の利益目標の多くは、各部門から提出された売上計画にもとづいて、売上から原価、経費を差し引いて計算し、設定されています。
これは、いわゆる積み上げ方式の経営目標です。
各部から提出された積み上げ方式の計画では、利益が出ない計画になってしまうため、根拠なく粗利益率を上げたり、経費を下げてみたりと、実現可能性の低い経営目標になってしまいます。
これでは、計画を策定し、目標を設定した時点で、未達成がほぼ確定して しまいます。
「出せる利益」ではなく「出さなくてはならない利益」の算出法
(1)年度経営計画策定の正しいステップ
年度利益目標を設定するときには、売上、変動費、固定費の増減をどのように考えればよいかを確認して、来期の計画イメージをつくります。
その後、利益計画を策定しますが、ポイントは損益計算書の下から、つまり目標利益の設定から始めることです。
年度経営計画策定の正しいステップ
(2)利益に対する基本的考え方
利益目標における数値は、十分な分析及び検討の結果、設定された根拠のあるものでなければなりません。
単なる希望数値や、恣意的に設定されたものであっては何の意味も持 たないのです。
そして、その数値は具体的な活動計画に裏付けられ、実行可能な数値でなければなりません。
「はじめに利益ありき」という考え方が必要です。
発展している企業の経営者は、いくらの利益をあげるか、どのくらいの利益があげられる企業にしたいのか、 という明確な目標や計画を持っています。
売上の増加が難しくなっている今日、予想される収益の中で必要利益を確保し、その中でコストを抑えるという下記の利益公式を頭に入れて経営に当たることが必要です。
利益に対する基本的考え方
必要利益の計算例
必要売上高の算出法
必要利益が設定されたら、その利益を獲得するために必要な売上高がいくら必要になるかということを、簡単に算出することができます。
これは、先に触れた損益分岐点公式を活用することで可能になります。
損益分岐点公式の分子に、必要利益を加算して計算することで、来期必要となる売上高をおおよそ把握できます。
お客様からの製品情報問い合わせ対応のプロセスチャート例
固定費、変動費、付加価値率、売上高でローリングする
必要利益を算出して、大まかに必要売上高を算出したら、固定費と変動費率の検証、策定を行います。
(1)固定費計画の策定は「ゼロベース」「実額」で考える
固定費計画策定のポイントには、ゼロベースで検討すること、実額で考えるという2点があります。
ゼロベースというのは、過去に実績があったから、昨年も使った経費だからという理由で、昨年と同額計上してはいけないということです。
「この経費は本当に必要だろうか?」、「この経費が何に役立っているのか?」というように、費用対効果の観点ですべて見直す ということです。
次に、実額で考えるということは、固定費は絶対にパーセントで計算してはいけないということです。
よく、経費削減を図るために、「水道光熱費は節電努力で1%削減」というような決め方をする企業があります。
しかし、これでは根拠が全くありません。
損益計算書の科目と金額だけを見ていても、ほとんど意味がありません。
総勘定元帳から、各経費の詳細を抜き出し、それぞれの経費の削減可能性を検討し、必要に応じて、見積書の取り直し、価格交渉などを行うことが必要です。
これによって、本当の固定費削減が可能になります。
(2)戦略固定費は前向きに
次期の固定費を計画する際は、将来のための戦略的固定費を予算化することを忘れてはなりません。
ここでいう戦略的固定費には以下のようなものがあげられます。
開発費の例
(3)変動費計画は「率」と「単価」で考える
変動費は、固定費と違い、率と単価で考えることがポイントになります。
商品1個あたりの単価、1製品あたりの原価率などで考えます。
変動費計画
(4)ローリングで目標を確定させる
利益目標、固定費計画、変動費計画がまとまったら、それぞれの項目を再度必要売上算出の計算式に当てはめてみます。
実現可能な売上高としてイメージできるかどうかを検証し、不可能であれば、再度固定費と変動費を見直します。
このようなサイクルを何度も繰り返し、最も実現性の高い目標を設定します。
複数の部門があれば、これらの数値計画をもとに部門計画を立案します。
場合によっては、先に積み上げ方式で各部から計画の提出を受けて、企画部門で合算集計し、修正指示を出すとい う手法もあります。
いずれにしても、何度も検証、検討を重ねて目標を決定することが重要です。
その検証、検討のための道具として損益分岐点分析の手法が有効なのです。
目標必達のための業績管理の基本サイクルを回す
目標・実績差異の原因を把握できる業績管理体制の作り方
業績管理は、利益目標を達成するために必須となる仕組みです。
まず経営計画において経営方針を定め、数値目標、管理指標、管理項目を設定し、それを実現するよう具体的な 活動計画を策定することから始まります。
全社レベルのみでなく、部門別、課別、チーム別、個人別に細分化し、全社目標と個人レベルの目標へと展開し、目標の連鎖を作り出すことで、組織全体の目標意識の活性化を図ることを目指します。
(1)優良企業は業績管理を徹底している
今日のような経済構造の変革期においては、社員全員の創意工夫、改善意欲、業績向上への執着心を醸成することが必要となります。
そのためには、業績検討会議の場を有効に機能させることがポイントになります。
しかし、業績検討会議が単なる予算と実績の差異確認の場になってしまっている企業が多いのではないでしょうか。
前月の実績を確定するのに時間がかかり、月末近くになってようやく前月の検討会が開かれたりしている企業も少なくなくありません。
業績管理をしていても高い業績を上げられる企業とそうでない企業の差は、「毎月早期に業績の善し悪しの原因を明確にして、当月以降の活動修正に反映できているか否か」ということにあります。
業績検討会議を成功させる業績管理フォーマットの作り方
もう一つ重要なこととして、業績管理は結果だけを追いかけるのではなく、その結果を生み出すためのプロセス指標をしっかりと管理するということが挙げられます。
結果だけを追いかけている企業では、業績目標の達成、未達成の原因究明ができないことになり、毎月の業績検討会議が「お詫びの場」になってしまいます。
プロセス指標の例
(2)3ヶ月先行管理の仕組みを作る
期限までに目標を達成するためには、逆算していつから活動に着手すればよいかというスタートラインを決めなくてはなりません。
経営の場面では活動を阻害するさまざまな障害が起こりうることを考えると、一般的な業種では、最低でも3ヶ月前から着手する必要 があるでしょう。
人件費検討のポイント
仮に7月の目標達成のための取り組みを考える時、先行管理を行わない企業は、6月末になってやっと対策を考えることになってしまいます。
もしそこで、この対策が間違っていたら、7 月の目標はおろか、その後の目標達成も難しくなってしまいます。
3ケ月先行管理を行うと、3ケ月前の4月に7月の目標達成に向けて1回目の検討と対策を、2ケ月前の5月に2回目の検討と対策を行うことが可能となります。
もし検討し仮 説を立てた対策が間違っていても、軌道修正することができるのです。
3ヶ月先行管理の仕組みを作る
効果を挙げる会議の実施方法
(1)業績検討会議の目的
業績検討会議の目的は、過去の実績を要因指標、プロセス指標に分解して把握・分析し、今後の業績向上と管理職の育成に役立てることにあります。
業績検討会議の目的
(2)業績検討会議の基本原則
1.訓練の場とすること
業績検討会議では、部門の責任者が、実績、要因分析、今後の取組みについて発表し、それに対して質問、議論を行ない、方針が決定されます。
これに基づき、部門内で各人の活動にブレイクダウンされるというステップを踏みます。
部門の責任者にとっては、自分の考えをいかに伝えるかという説明能力の訓練の場になります。
2.実行チェックの場とすること
業績管理を効率的に、効果的に行うためには、業績管理のフォーマットを統一したり、事前に資料を配布したり、報告のスタイルや持ち時間を決めたりすることが重要なポイントになります。
3.意思決定の場とすること
実行チェックの後は、それに基づいて次に何に取り組むのかという意思決定を行わなければなりません。
すなわちPDCAサイクルのCからAへのフィードバックです。
会議においては、未来に向かった意思決定をすることが最も重要なことです。
4.動機付けの場とすること
実行チェックとそれに基づく意思決定がされても、メンバーの納得性が低ければ、期待する結果を出すことができません。
すなわちPDCAサイクルのDを促進するような配慮が必要です。
参加メンバーが、意思決定された事項の目的をきちんと理解し、達成時のイメージを共有化できるような配慮をすることが大切です。

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