年商5億円までは社長の営業力で何とかなる。
しかし、そのままの経営のやり方では、壁にぶつかる。
その壁は、創業5年、年商5億円、従業員50人である。
社長は、今日の売上を最優先するのをやめて、その分の時間とお金とエネルギーを将来会社が年商50億円、100億円となるために必要なことに投下する。
会社の未来に投資する。
そして、それまでの自分に決別して、魂を入れ替えるべきである。
その覚悟がなければ、その他の部分をどんなに整備しようが壁を乗り越えるのは無理である。
では具体的にどのようにして5億円の壁を乗り越えていけばいいのか?
組織編
組織図を作ってから人を当てはめるのは駄目である。
ハブ&スポーク型で組織の充実を図る。
ハブの役割は、 社長の意思を再現し、自分とつながっているスポークの範囲に拡げること。
そのため、社長がマネジメントするのは、自分から出ているスポークの範囲のみに限る。
こうすることで、社長の意思を共有しやすい組織ができあがる。
コミュニケーション編
あらゆる手段・あらゆる機会を利用して、自分の意思を伝え、従業員さんとベクトルを一致させること。
また、自分の弱点もさらけ出すことも必要。
また、タフな組織 文化を作るために、求めているゴールを明示することも大切。
マネーマーケット編
市場には、表の商品と裏の金融の2つのマーケットがある。
この表裏があわさって一つの株式会社ができている。
そして、会社の規模を拡大するには、金融市場の有効活用が不可欠である。
IPO・M&A編
今必要でなくても、経営者として本質的な理解・知識が必要である。
クオリティー編
劣化させない仕組み創りが必要。
些細な部分までマニュアル化、システム化することが大切である。
間接部門編
少人数で最大限の効果を求める。
経理は、未来経理・管理会計が求められる。
人事は、社員に期待していることの最大のメッセージ。
経営者編:経営者の求められる資質
1)用心深さ
2)決めたらぶれない
3)先見性そのためには、ひたすら考える。
4)約束を守る
5)社員に誠実
6)競争の水準を示せる
7)自分より能力がある人を使える
8)自分より能力がない人を使える
9)24時間仕事のことを考えられる
10)教養がある
11)有能な秘書を雇う
この本を選んだのは、著者の坂本圭一氏が数十の 企業を創業し、うち数社を年商百億円ビジネスに育てた実業家としての経験があるからです。
私自身にも耳の痛いことから参考になることまで、多数あったのでぜひ皆さまに知って頂きたいと思いまとめました。
経営者、幹部、創業予定の方にお勧めの本です。
お勧め度:★★★★☆ 星4つ
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(桐元 久佳)