そこにしかないもの

一眼レフカメラを片手に少し遠出をして写真を撮るのが好きな私は、昨年の秋に紅葉をとるために一人でぶらり京都に行ってきました。

よくこの時期になると紅葉を楽しむため京都を訪れるのですが昨年の紅葉狩りは比叡山でしたので、実に二年ぶりです。

私の住んでいる所から電車で約40分。
まずは東福寺へ。
数年前に来た時とは違い気になるのは、飛び交う外国語の多さ。
特に中国語は多く耳にしましたが、その他にも英語、フランス語、ロシア語、韓国語etc日本語を耳にするのが珍しい位に各国の観光客がいらっしゃっていました。

昨年3月に同じ日本で原子力発電所の事故こそあったものの、ここで改めて京都には外国の方をも魅了する何かがあるのだと実感しました。

次は歩いて近くの泉涌寺へ、道中では、近隣の商店の方々が、スタンプラリーやお店同士のコラボレーション等手作り感たっぷりのお祭りをされており、お店の方々の努力や工夫にとても興味を引かれました。

その後移動して南禅寺方面へ。
日も傾き始めオレンジ色の太陽の光と、もみじの色と が見事な景色を見せてくれました。
そして最後に、せっかくここまで足を運んだから何かしようと考え。
思い立ったのは、紅葉のライトアップの撮影。
清水寺のライトアップは有名ですが、人が多い事とまだ青葉という情報から。
近くの永観堂へ。

うす暗くなり始めた道を歩いて到着。
しかしそこには予想外の長蛇の列。
ここはあきらめて戻り次の候補の南禅寺内の天授庵へ、開園まであと40分ほどあるものの列は50人くらいだったので、私も並ぶことに。

職員の気ままなコラム > そこにしかないもの完全に日が落ち、あたりが暗くなると襲ってくる急激な寒さ。
防寒対策はしていたものの、撮影がメインの私は手袋なんてしていません。
かじかむ手そんな寒さのためあきらめて帰ろうかと後ろを振り向く と・・・そこにはなんと長蛇の列。
会場の整理・誘導をされている方の無線の内容では、 なんと最後尾まで400人が並んでいるとのこと、ここまでくると後に引けません。

寒さを忘れ絶対に見てやる、そしてこのカメラで撮って見せると意気込み、残りの待ち時間は、一発で綺麗に撮るためにカメラの設定を何度も変えて試し撮りに。
待つこと20分程ついに開園。
列が前に進みやっと入 れる。
そう思った瞬間 「すいません。ここまででお願いします。」 と私の目の前で止められる列。
こういう所は入場制限があるんですね・・・ そしてさらに待つ事15分やっと入園。
入場制限があったおかげで、先頭で入場できたので、あせらずしっかり最前列をキープ、お寺の方のお庭の説明が始まる前にしっかりと撮影ができました。

とても満足した京都観光でしたが、そこには、この時でしか味わうことができない四季とこの場所にしかない日本庭園と建築物。
そしてその美しさを追求した日本人の繊細さを兼ね備えたそんな唯一無二なものがそこにあり、それは問題が生じようともいつまでも変わらず人々を魅了するができるのだという事に気づくことができました。

わたしも、一人の人間としてそんな唯一無二の存在になるために努力をしていきたいと思います。