小規模企業共済-経営者のための退職金制度-

小規模企業共済制度は、経営者の生活の安定と社会保障制度の補完を目的として、昭和40年に始まりました。

(1)小規模企業共済とは?

国の機関である中小機構が運営する、小規模企業の経営者や役員、個人事業主などのための積み立てによる退職金制度です。
将来に備えつつ、掛金は全額所得控除できるので、高い節税効果がある制度です。

(2)加入資格者は?

次に該当する会社等の役員または個人事業主(その個人事業主が営む事業の経営に携わる2名以下の共同経営者を含む)です。
《1》建設業、製造業、運輸業、サービス業(宿泊業・娯楽業に限る)、不動産業、農業などを営む場合は、常時使用する従業員の数が20人以下
《2》商業(卸売業・小売業)、サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)を営む場合は、常時使用する従業員の数が5人以下 ※「常時使用する従業員」には、役員、共同経営者、家族従業員、パート、アルバイトを含みません。

(3)毎月の掛金は?

月額1,000円~7万円の範囲内(500円単位)で自由に選択でき、増額・減額もできます。
また、これから払い込む掛け金をまとめて払い込むこと(前納)もでき、その場合は一定割合の前納減額金を受け取ることができます。

(4)共済金の種類は?
請求事由により共済金の種類が異なります。
《1》共済金A ・・・
個人事業を廃業した場合、法人を解散した場合等
《2》共済金B ・・・
老齢給付(65歳以上で180ヶ月以上の掛金納付が必要)、65歳以上で役員を退任した場合等
《3》準共済金 ・・・
個人事業を法人成りし役員に就任しなかった場合、65歳未満で役員を退任した場合等
《4》解約手当金 ・・・
任意解約等

(5)メリットは?

《1》掛金は、税法上、全額を小規模企業共済等掛金控除として課税対象となる所得から控除できます。
また、1年以内の前納掛金も同様に控除でき、大きな節税効果があります。
《2》共済金の受取方法には、退職所得扱いになる『一括受取り』、公的年金の雑所得扱いになる『分割受取り』及び『一括受取りと分割受取りの併用』の3種類があり、受取時にも大きなメリットがあります。
※分割受取りには一定の要件があります。
《3》掛金の納付期間に応じた貸付限度額の範囲内で、無担保・無保証の契約者貸付制度が利用できます。
一般貸付の他、疾病または負傷により一定期間入院したため、または火災、落雷、台風、暴風雨等の災害により被害を受けた際、経営の安定を図るために事業資金を低金利で借入できる傷病災害時貸付制度等があります。

(6)デメリットは?

掛金納付月数が6か月未満の場合の共済金A・共済金Bの額、12か月未満の場合の準共済金・解約手当金の額はゼロとなります。
また、240か月(20年)未満で任意解約をした場合の解約手当金は、掛金合計額を下回ります。
小規模企業共済はおトクで安心な小規模企業の経営者のための「退職金制度」です。
メリット、デメリットを比較し、加入を検討される場合は、弊社にご相談ください。

(田中依子)