「すき家」の問題をご存知でしょうか?

「すき家」の問題をご存知でしょうか?
運営スタッフが同時期に、大量に辞めた要因の一つとして、メニューに最近増やした鍋定食の手間がかかりすぎることらしい。
店舗の運営スタッフの確保がままならず、24時間営業できない店から随時、店舗改装をしているようです。
平成26年3月24日時点で1,985店舗あるうち、1,000店舗を平成28年3月までの2年間で店舗改装する予定です。
店舗改装のご案内 すき家HPより

この記事を見たとき、本当にすき家が?、別の牛丼チェーンの話でないの?という感想でした。
個人的には、すき家よりも吉野家の牛丼の方が好みなので、あまり行くことがなかっただけで、最近の実態を知らないからでした。

『ゼンショーは、この10年で売り上げを20倍に伸ばし、今期3,686億円の売り上げを達成する見込みだ。
その原動力となったのは生産効率への飽くなき執念、そして社員、パート、アルバイトまでをも1つにまとめ上げる統率力。

こうした仕組みを作り上げたのは、革命家出身の経営者、小川賢太郎社長だ。
小川社長にとって日本一は通過点に過ぎない。あくまで狙いは“フード業世界一”。
日経ビジネス 2010年9月21日

詳細は、この記事を見ていただくとして、
1.生産効率の追求
2.お客様を家族全体に拡げたこと
この2点が、急拡大・成長できた要因である。

創業時に弁当屋を開業するも、効率が落ちるため、牛丼に絞りこんだはずなのに、作業効率を落としてでも、新メニューを提供することになり、現場スタッフが対応できないため、大量の退職者が生まれ、閉店・改装という悪循環が生まれました。
我々、中小企業がこの状況から何を学び、自社の経営に活かすのか。
自社の成功要因は、何なのか?絶えず定期的に見つめ直すことです。
そして、守るべきもの、変えるべきものを意思決定することです。

また、事業は【人】なり。ということです。
たとえ素晴らしいアイディアでも、仕事をするのは、あくまでも【人】です。
業務オペレーションに無理があると継続的に商品・サービスの提供が不可能となります。
「殷鑑遠からず」。
ゼンショーさんは、この件で潰れることなく、また復活されると思います。自社を見つめ直すきっかけとなればと思います。

(桐元 久佳)