1.平成23年医療法人経営データ分析
1.収益性 対前年度比較分析
(1)医療法人経営における全体動向
平成23年における医療法人の経営実績は、全医療法人平均で減収増益となりました。
保険外診療収入、その他の医業収入は増加していますが、保険診療が減収となっています。
ただし減収幅は0.3%、金額にして385千円という小額にとどまっています。
一方、変動費は2.9%増加していますが、医業費用は1.2%減少しており、この要因としてはコスト削減の成果があります。
(2)利益状況
限界利益は減少していますが、医業利益と経常利益は増加しています。
減収による限界利益の減少をコスト削減によりカバーしたため、医業利益・経常利益ともに増加することとなりました。
2.医業収入 対前年増減比較分析
3.医業費用 対前年増減比較
2.平成23年優良クリニックの経営実態
1.収益性 優良法人の経営状況
(1)優良法人の全体動向
平成23年診療所経営実績をみると、全法人平均では減収増益でした。
医業収入上位20% の優良法人でも、同様に減収増益となっています。
医業収入は全法人における減少幅0.3%よりも若干下回り、0.6%の減少となっています。
変動費は前年比0.5%減、また限界利益は同0.6%の減少となりました。
医業費用は、人件費が4.7%の増加、その他固定費は6.7%の減少となりました。
利益の状況においても、各院がコスト削減に対する取り組みを継続しているところですが、優良法人では、これらの取り組みも効果を上げたと考えられます。
2.医業収入 優良法人の経営状況
3.平成23年医療法人経営指標分析